20代が次を決めずに退職は危険?転職先を決めない人が知っておくべきこと


辞めた後から転職するのは危険?
転職先が見つからない可能性もある?
働きながらだと転職活動する時間がない
こんなお悩みを解決します。
いざ仕事を辞めるかどうか迷った時、次を決めずに退職するのか、転職先を決めてから退職するのかは迷いますよね。
世間一般的には、「転職先を決めずに退職は危険」と思われていますが、果たして本当にそうでしょうか。
実は、仕事を辞めても20代の転職はなんとかなるのが現実です。
なぜなら20代は世間からの需要が高く、30代や40代と比べてキャリアチェンジしやすいからです。
リクルートキャリアの転職決定者数の推移を見ると、2009年度~2013年度の転職決定者平均人数を1としたときに、2018年度の20代の転職は2.43倍へ増加しています。特に20代前半の増加率は著しく、3.82倍にも上っています。
そこでこの記事では、次を決めずに退職する様々な問題について網羅的に解説します。
本記事を読めば、次を決めずに退職するメリット・デメリットが分かり、失敗しない方法を実践できます。

転職先を決めずに退職したい方は、ぜひ最後までチェックしてください。
20代が転職先を決めずに退職しても苦労しない理由
20代は若さを生かして転職できるので、次を決めずに退職しても問題ありません。
パーソル総合研究所の調査によると、「2030年には人手は644万人不足する」というデータがあります。
雇用を増やさなければいけない一方、少子高齢化の波によって、若い働き手がどんどん減っているのです。
転職は若いほど有利

20代には第二新卒などの潜在的なポテンシャルを評価された採用方法もあります。
中途=即戦力と思われがちですが、『超リテラシー大全』によると、「24歳~27歳は未経験でも「第二新卒」としての可能性がある」と言われています。
一方、35歳以上になると転職が難しいと言われています。なぜなら、一定の年齢を超えた以上の転職が「管理職への転職」を意味しているからです。
業界や会社によってマネジメントの仕方に違いがあるので、管理職が異業種に転職する場合、適応が難しい問題があります。
だから、「異業種間に転職するなら、管理職に就く手前の年齢がボーダーライン」という暗黙の制限が儲けられているのです。
若い第二新卒の転職活動の始め方が気になる方は、「第二新卒の転職活動の始め方完全ロードマップ」あわせてお読みください。
豊富な求人がある
今後の日本は、少子高齢化により、労働力不足が加速していきます。
総務省の「労働力調査年報」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」をもとにしたシュミレーションによると、労働力人口(15歳~64歳)は、2020年の約6400万人から2050年には4900万人程度にまで減少することが見込まれています。

このグラフを見ると分かる通り、若い働き手はどんどん減っていきます。そのため、20代は世間からの需要が大きく、求人数も多くなっているのです。
20代から圧倒的な支持を得ているリクルートエージェントの求人数は、10万件以上あります。(2021年8月時点)

20代の第二新卒に特化した転職サイトもあるので、需要は十分です。
転職しないほうがいい業界については、「【2022年版】転職しないほうがいい業界9選!ずっと稼げる業界のウラ側」をあわせてお読みください。
キャリアチェンジが比較的しやすい

20代の場合、仮に転職で失敗しても、世間での需要が大きい分やり直しがききます。
大企業から転職しないほうがいいと言われますが、大企業にしがみつくのは必ずしもメリットだけではありません。
メリット | デメリット |
---|---|
生活が安定する 法令順守の意識が強い 収入が高い | 専門性が身に着かない 裁量権がない リストラされたら行く当てがない |
これからの時代、大企業に入れたから勝ちゲーではありません。その点、若い20代だとキャリアを柔軟に変えることができます。

興味がある仕事にもチャレンジしやすいのが20代の特権です。

20代が次を決めずに退職するメリット
20代で次を決めずに退職した場合、以下のメリットを受けることができます。
「お金がない」「離職期間を空けたくない」などの理由で焦って転職すると、逆に職を転々とする可能性もあります。
ゆっくりできる
職場環境が最悪で、仕事から離れたい人には天国に感じると思います。
私も、仕事を辞めてゆっくりしている時、ストレスフリーの生活を体験できました。
- 朝起きなくていい
- 嫌いな上司に会わなくていい
- つまらない仕事をしなくていい
- 本当にやりたいことが見つかった
- 小さな幸せに気づける
- お昼をゆっくり食べられる
- 鬱っぽさがなくなった

最高すぎて二度と社会復帰できないのでは?と本気で思いました(笑)
適度なストレスは緊張感を保つうえで重要ですが、胸がどきどきして心臓が握りしめられて落ち着かないような感覚は悪いストレスです。
次を決めずに退職すると悪いストレスから逃げることができます。
仕事辞めたら人生楽しすぎた体験談については、「【実話】仕事辞めたら人生楽しすぎ!辞めたいなぁと疲れた20代必見」をあわせてお読みください。
強みを見つける時間ができる
私は退職後の空いた時間を使って、「仕事で何がしたいか分からない状況」を脱するべく、強みを発見しました。
世間体、社内の立ち位置、学歴、すべてが取っ払われると、やりたいことが自然と湧いてきます。

成功は必ず強みによってしか生まれません。
自分の特徴的な強みを伸ばしていくことが大切です。
とはいえ、「一人で自己分析するのがどうしてもムリ!!」「気づいたらインスタ覗いてた…」という方には、ツールを使った自己分析がおすすめです。
イチ押しは、リクナビNEXTのグッドポイント診断です。
グッドポイント診断は、転職サイトのリクナビNEXTに登録するだけで、無料で誰でも受けることができます。
私も実際に受けましたが、診断のクオリティは断トツで高かったです。

自分でもめちゃくちゃ当たってる!!となんだか嬉しくなり、家族にも診断結果を見せましたw
家族にも賛同が得られたので、精度はかなり高いと思います…。

関連記事:リクナビNEXTのグッドポイント診断はたった15分で自己分析ができる神ツールだった件
転職活動に専念できる
仕事しながらの転職活動は辛いと感じやすく、かなり大変です。
平日に面接で休むことはできないし、土日は書類を作ったり、面接対策をしたりすると余裕で一日が潰れます。
こんなにきついなら、転職しない方がマシ…と感じる人がいるぐらいハードです。転職活動に疲れた20代も多く、途中で妥協する人もいます。
その点、転職先を決めずに退職すると、誰にも気を遣うことなく転職活動に専念できます。
転職活動に専念できる期間は、ライバルと差をつけるにも最適です。

「焦って転職して失敗」のルートを辿らなくていいので、長い目で見てもコスパは良いです。
20代が次を決めずに退職するデメリット
次の仕事を決める前に辞めるデメリットは3つです。
順番に解説します。
貯金がなくなる
勢いで退職してからしばらくニートするかぁと思っても、段々お金が減ってくると「あれ、このままだとヤバくね?」と恐怖がやってきます。
退職前と同じような消費をしてると一瞬でお金がなくなります。
毎月25日に当たり前のように入ってきた20万円が突如なくなるのは、想像以上にキツイです。

減りゆく口座残高を見るのは、不安になります。
とはいえ、国の就労支援や失業保険を使えば、お金がなくても退職できます。
離職期間が長引きそうな方は、国の制度を頼ると一定期間生活には困らなくなります。
退職後に必ずやるべき手続きをすぐにチェックしたい方はこちらからジャンプできます。
だらける可能性がある
退職後に、「よし、今日から転職活動してホワイト企業に転職するぞ!」と決意しても、モチベを保つのは難しいです。
『転職と副業のかけ算』の著者のmoto氏は、「転職全4回のうち、一度だけ転職先を決めずに退職したことがあります。その時は、転職活動に専念すると決意しましたが、すぐにだらけてしまいました」と以前ラジオで語っていました。

精神的な焦燥感も生まれて、社会から必要とされていない感覚になります。
転職先が決まらないから鬱になる
転職先を決めずに退職した後、「いざ転職しよう!」と思っても、なかなか内定がもらえずに苦労するケースはよくあります。
特に、20代の転職はなんとかなると聞いてた人にとっては、「全然話が違うじゃないか!」と怒りたくなりますよね。
想像以上に不採用が続くと、「なんて自分は無能なんだろう…」と転職活動に疲れたと感じやすくなります。
焦りも生まれてくるので、精神的にかなりキツイ状況に追い込まれます……。
詳しくは下記記事をあわせてお読みください。

【例外】次の仕事が決まってないけど辞めるのが良いケース
退職後に転職活動をするか、仕事をしながら転職活動をすべきかはその人の状況によります。
しかし、すぐに仕事を辞めた方がいい人もいます。それが以下の2つのケースです。

心に余裕がない人は転職先を決めずに退職して、次への準備を踏み出しやすくしましょう。
精神的に追い込まれている人
精神的に追い込まれている人は、一目散に仕事を辞めましょう。
心はやりたくないと叫んでいるのに、無理して身体を動かすとメンタルが病む
後に他のことも考える余裕がなくなるほど追い詰められ、気づいた時には心身がボロボロになります。
転職しようにも「ほかに自分が働けるところはない」と感じて、仕事を辞められなくなります。
仕事辞めたいけど甘えじゃないの?と不安な方は、「仕事辞めたいは甘え?転職はヤバい?」をあわせてご覧ください。
転職活動する時間がない人
転職活動のために時間が作れないと、転職で失敗するリスクが高まります。
「よくわからないけど今の会社よりは良さそう」と転職エージェントに勧められた会社が、「ブラック企業だった…」なんてオチもあります。
特に、転職エージェントを使う場合は注意が必要です。エージェントを使えば望みの求人を紹介してもらえて、内定までのスピードは速くなります。
しかし、自分の利益しか考えない零細エージェントに出会うと、転職をゴリ押ししてきます。

そのため転職エージェントを使う場合は、リクルートエージェントやマイナビジョブ20’s
などの大手エージェントを使うのがおすすめです。
大手は評判や口コミを重要視するので、零細エージェントのように適当な求人を紹介する可能性がグッと減ります。
両者の口コミや評判については、下記記事をあわせてご確認ください。
\20代におすすめの転職サイト・エージェント/

次を決めずに退職した人が必ずやるべきこと
転職先が決まってる人と決まってない人に分けて、具体的な手続きについてまとめました。


次の仕事が決まってないときに、必ずやるべき手続きは以下の3つです。
順番に解説します。
国民年金の免除申請
まず、退職から14日以内に各市区町村の窓口に以下の必要書類を持参して、国民年金の切り替え作業が必要です。
国民年金の切り替え手続きに必要な書類
- 社会保険資格喪失証明書など退職日が分かる書類
- 年金手帳
- 身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
- 印鑑
収入の減少や失業等により国民年金保険料を納めることが経済的に困難な場合は、必要な手続きを済ませることで、国民年金の一時的な免除が受けられます。
保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金の受給資格期間に算入されますが、将来的にもらえる年金額は、減額します。
保険料免除・納付猶予(学生の場合は学生納付特例)は10年以内であれば、後から追納して老齢基礎年金の受給額を満額に近づけることが可能です。(国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度)

一定期間収入が減る場合は、年金の免除申請を使う選択肢も覚えておきましょう。
失業給付金の手続き
失業手当は、地域のハローワークに行き、失業保険の申請をするだけで国からお金がもらえる制度です。
失業保険の給付額は、退職前の給料(額面)の45%~80%程度が基本です。
失業手当をもらう際の覚えておくべき注意点は、以下の3つです。
- 失業手当を受給するには、ハローワークでの求職者登録が必須
- 離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12カ月以上あること
- 自主都合退社の場合は1週間の待機期間の後、3か月後にしか給付されない
自己都合退職と会社都合退職の違いを図にすると、こんなイメージです。

自分が失業手当の対象者なのかといつから給付を受けられるかについては、必ず確認しておきましょう。
退職後はお金に困りやすいので、積極的に国の制度を頼りましょう。

詳しくは、ハローワークの公式HPや最寄りの市役所・区役所に相談してみて下さい。
健康保険の切り替え
次を決めずに退職した場合は、14日以内に各市区町村の窓口に以下の必要書類を持参して、健康保険の切り替え手続きを行う必要があります。
国民健康保険の切り替え手続きに必要な書類
- 社会保険資格喪失証明書
- 届出書
- 身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
- 印鑑
日本は国民皆保険制度なので、健康保険に入らない選択肢はありません。注意点として、保険証を持たずに医療機関を受診すると、全額自己負担で高額になります。
会社を辞める時に保険証は回収されるので、早めに手続きを済ませて新しい保険証を発行しましょう。
国民健康保険以外にも、退職後の健康保険には、「健康保険任意継続」、「ご家族の健康保険(被扶養者)」の選択があります。
毎月納める保険料などを比較の上、選択された健康保険にお手続ください。(全国保険健康協会)
まったくわからない方は、お住いの各市町村の窓口で聞きましょう。

私も退職した際は、窓口の方に健康保険が一番安くなる方法を選んでもらいました。
コロナ禍の今、転職先を決めずに退職しても大丈夫?
2020年から流行する新型コロナウイルスの影響により、一時は求人数が減っていましたが、現在の状況はどうなっているのでしょうか。
実は、2021年11月の求人数はコロナ前の19年11月比で同水準に回復しています。

つまり、転職市場は活況を取り戻しつつあります。
完全にコロナの影響がなくなったわけではありませんが、転職先を決めずに退職しても以前よりかは転職の難易度が下がっています。
転職先を決めずに退職した後、再就職で失敗しない方法
私も含め、20代の方の未来が明るいことは冒頭で述べた通りです。
転職は若いほど有利だし、求人数は多いし、キャリアチェンジしやすいのが20代の特権です。

とはいえ、転職の失敗が増えると、転職の難易度はグンと上がります…
厚生労働省「若年雇用の現状と対策」によると、離職期間が長引くほど転職の難易度が上がるデータもあります。
本章では、次を決めずに退職した後、再就職に失敗しないための方法を解説します。
就労支援を受けながらスキルを磨く
就労支援とは、求職者が新たな仕事に就くためのサポートをしてくれるものです。
ハローワークの求職者支援制度を受ければ、月10万円の生活支援の給付金を受給しながら、無料の職業訓練を受講できます。
主な訓練コース
- 基礎(ビジネスパソコン科)
- IT
- 営業・販売・事務
- 医療事務
- 介護福祉
- デザイン
- その他
訓練期間は、2週間のものや2ヶ月から6ヵ月間とさまざまあります。自分の状況を踏まえて、選択するとよいでしょう。
日本は社会保障が充実しています。詳しくは、「仕事を辞めてもなんとかなる理由5選」をご覧ください。
おすすめの自己投資を知りたい方は、下記記事をあわせてお読みください。

正しい転職の知識を得る
正しい転職の知識を得ることは、焦って転職先を探すよりも重要です。
20代の短期離職となると、「ブラックしかないんじゃ…」と不安になる方もいますが、けしてそんなことはありません。日経ホワイト企業も普通にあります。
需要が高い20代の方たちを採用するためにも、企業は本気です。だからこそ、転職エージェントに年収の30~40%のコストを支払っています。
たしかに初めての場合、転職に不安を覚えることは分かります。ただ実際には、転職はそれほど難しいことではないです。
なぜなら、企業が採用の時に見ているポイントは、「継続性」と「再現性」の2つだからです。

正しい転職の知識を仕入れることで、転職のハードルがグッと下がり、退職に一歩踏み出しやすくなります。
転職エージェントも活用する
次を決めずに退職した後、転職活動で失敗したくない人は転職エージェントの活用は必須です。
転職サイトと転職エージェントの違いは、内定にコミットしてくれるかどうかです。エージェントは成果報酬型なので、早く内定を取りたい人にはもってこいのサービスです。

転職成功者は平均して4.2社の転職サービスを利用しているデータもあります。
とはいえ、転職エージェントの選び方が分からない方もいますよね。
400社以上の転職サービスの中から第二新卒に本当に役立つエージェントを見つけ出すのはかなり大変です。
そのような方に向けて、第二新卒が目的別に選べるフローチャートを作成しました。

- ブラック企業を排除したいなら…
UZUZ
- じっくり求人を探したいなら…
ハタラクティブ
- 丁寧なサポートを受けたいなら…マイナビジョブ20’s
- スピーディーに就職したいなら…
就職Shop
- 充実した研修を受けたいなら…JAIC
- とにかく色んな求人を見たいなら…
リクルートエージェント
おすすめの使い方は、最大手で求人数が抜群に多い「リクルートエージェント」を使いつつ、もう1社を自身の目的に合わせて使い分ける方法です。
エージェントは担当者の力量によって転職の成功が左右されるので、必ず2社以上は登録しておきましょう
各エージェントの詳細については、下記記事をあわせてお読みください。

まとめ:会社を辞めたい20代は転職先を決めておくと安心
次を決めずに退職するメリット・デメリットは以下の通りです。
20代は次を決めずに退職した場合でも、余裕でやり直すことができます。とはいえ、離職期間が長くなるほど不利になることもあります。
自分は仕事を決めずに退職しても大丈夫なのか、貯金はあるのか、正しく把握することが大切です。
自分のスキルの市場価値が分からないという方は、転職エージェントへの相談がおすすめです。あなたが持つ武器が、市場でどのように評価されているか知ることができます。
少しでも参考になればうれしいです。それではっ!!