


今の仕事は給料はいいけどやりがいがない…。人生このままでいいのかな…。
このような悩みを抱える方は多いですよね。
転職は我慢と隣り合わせと考える人を救うのが、今回紹介する『転職2.0』です。
従来の働き方では、パワハラ上司、無意味な転勤、給料の低さは、安定した身分と引き換えに我慢していました。
しかし転職2.0の時代では、個人のキャリア形成に追い風が吹いています。
本書は、「正しい転職の価値観」と「正しい転職の方法論」を指南してくれる一冊です。
年収アップに繋がるだけでなく、転職の基礎知識を学ぶことができます!
他におすすめの転職本については、下記記事をご参照ください。キャリアや転職に関する本を50冊以上読んだ私が厳選して紹介しています。
まず、本書の概要と著者を簡単に紹介します。
村上 臣(むらかみ・しん)
LinkedIn(リンクトイン)日本代表
青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に現・ヤフーCEO 川邊健太郎らとともに有限会社電脳隊を設立。日本のインターネット普及に貢献する。
2000 年にその後統合したピー・アイ・エムとヤフーの合併に伴いヤフーに入社。2011 年に一度ヤフーを退職。
その後、孫正義が後継者育成のために始めた「ソフトバンクアカデミア」で、ヤフーの経営体制の問題点を指摘したことを機に、当時社長の宮坂学など新しい経営陣に口説かれ、2012 年にヤフーへ出戻る。弱冠36 歳でヤフーの執行役員兼CMO に就任。600 人の部下を率い、「爆速経営」に寄与した。
2017 年11 月、米国・人材系ビジネスの最前線企業・LinkedIn(リンクトイン)の日本代表に就任。欧米型の雇用に近づきつつあるこれからの日本において、ビジネスパーソンが生き抜くための「最先端のキャリア・働き方の情報」を日本に届けることを個人のミッションとする。
国内外の雇用事情に精通した「キャリアのプロ」として、NewsPicks アカデミア講師を務めるなどメディアにも多数登場し、転職や働き方について発信している。
複数のスタートアップ企業で戦略・技術顧問も務める。
引用:Amazon
中田敦彦さんの『YouTube大学』でも取り上げられて、一躍有名になりました。
望み通りのキャリアを手にするためには、転職のOSを「転職1.0」から「転職2.0」にアップデートする必要があるというのが本書の根幹です。
転職1.0 | 転職2.0 | |
---|---|---|
目的 | 1回の転職の成功(転職=目的) | 自己の市場価値の最大化(転職=手段) |
行動 | 情報収集 | タグ付けと発信 |
考え方 | スキル思考 | ポジション思考 |
価値基準 | 会社で仕事を選ぶ | シナジーで仕事を選ぶ |
人間関係 | 人脈づくり(狭く深く) | ネットワークづくり(広くゆるく) |
転職2.0では、やりがい、年収、人間関係、ワークライフバランスのすべてが手に入ります。
こっちを立てればあっちが立たずになる心配はありません。
とはいえ、「私には強みも実績もない…」と考えてしまう人がいますが、それは大きな間違いです。
自分の強みや実績を明確にする方法を知らなかっただけです。
日本では明確にしていない人がほとんどなので、逆に明確にするだけで一歩リードできます。
転職1.0=「1回の転職での成功」を目的とする
転職2.0=転職を「自己の市場価値最大化のための手段」と考える
そもそも転職とは、市場価値を最大化するための手段です。
かつては、いい会社に入ることが転職の成功でした。しかし現代は、一人が何度も転職を繰り返す時代です。
そのため、常に「自分が一番輝ける場所はどこか?」と探し続けることが重要です。
しかし転職市場の実態では、
「年収が1.5倍になる」
「年収○○万円以上を保証」
といった好条件につられて、仕事内容を理解しないまま転職して失敗するケースが多いようです。
入社後に仕事が合わないと感じたり、職場の雰囲気が最悪だったりして、1年以内での再就職を余儀なくされるケースが増えています。
それはお互いにとってしんどいよね…。
そのため、入社前にあらかじめ「ある期間に成し遂げたいこと」を明確にすることを本書はおすすめしています。
会社にとって利益をもたらすことができれば、転職を繰り返して自分の市場価値を最大化することに繋がります。
客観的に見た市場価値を知りたい人は、下記の記事をあわせてお読みください。
自己を知るとは、市場という場を通じて、自分がどう見えるのかをチェックすることです。
ここでは、自己を知るためのタグ付けについて解説します。
市場で通用する強みや適性を見つけることは、自分のタグを明らかにすることに通じます。
タグ付けとは、働く個人にタグを付けるということ。個人を想起させるためのフックとなるキーワードをつけるイメージです。
著者の場合、企業戦略やM&Aに携わっていた経験が希少なタグとなる事実に気付き、ヘッドハンターからスカウトが来ました。
こうして思わぬタグに気付き、市場の需要とマッチすれば転職を成功させることができます。
また、強みや適性を知ることで「ネガティブな退職理由をポジティブに変換すること」ができます。
ストレス要因を分析し、ストレスを解消する手がかりは何か、タグを見つけ出す過程の中で見つかるはずです。
大切な価値観に気付くことができれば、転職がグッと楽になります。
強みを知るためには、ストレングスファインダーなどの有料の自己分析ツールを使うのも一つの手段です。
質問に答えるだけで、市場で通用する強みや適性を知ることができます。
「無料で質の高い診断はないの?」と思う方は、下記記事をあわせてお読みください。
タグとは次のようなもので分類できます。
市場価値はこのタグ付けの掛け合わせです。
タグを整理するためには、外部の視点を取り入れることを本書はおすすめしています。
そのタグが市場で使えるのかはわかる人に聞けってことだね!
一つ目は、他己紹介からヒントを得る方法です。
友人や知人などに、「自分を他己紹介するとしたらどのように話すのか」と聞いてみましょう。
その中に、自分が気づかなかったタグを発見し、市場で評価されるか確かめることができます。
二つ目は、転職を考えていなくても、一度市場に出る方法です。
具体的には、転職サイトに登録することを本書はおすすめしています。
求人を見ると、どのようなタグを求められているか分かる
気になる求人があれば、実際に面接を受けてみましょう。
「この経歴についてもう少し詳しく教えてください」と質問された場合、そのポイントが肝です。
面接官から受ける質問は、タグ付けの大きなヒントとなります。
スカウトが届くおすすめの転職サイトをまとめたので、興味がある方はぜひご活用ください。
マイナビジョブ20’sスカウト
公式 https://mynavi-job20s.jp/scout/
匿名で安心!社会人経験が浅くてもスカウトが届く
ASSIGN(アサイン)
公式 https://assign-inc.com/view/
20代~30代のハイクラス特化!直接スカウトが届く
ミイダス
公式 https://miidas.jp/
面接確約のオファーが届く!140万社の優良企業が登録
自己を高める方法とは、「いそうでいないけど、多くの企業が欲しいと思う人」になることです。
一つのタグだけだと賞味期限が切れた時に詰んでしまいます。
ここでは、自己を高めるためのタグの付け方について解説します。
自分のタグの掛け合わせ方が分からない時は、以下の方法があります。
例えば、営業のスキルとエンジニアのスキルを両方持っている人は、レアな人材として重宝されます。
自身の「ポジション」「スキル」「業種」「経験」「コンピテンシー」から、掛け合わせて考えましょう。
新しいタグを手に入れるためには、「社会で今何が関心を集めているか」という情報をキャッチする必要があります。
社外の情報を得る方法として、本書では信頼できる転職エージェントと繋がることをおすすめしています。
企業は新規事業を立ち上げるにあたり、エージェントを通じてリクルーティングを行うことがあります。
業界に知見が深いエージェントだと、ネットに出ない情報を教えてくれることがある
転職エージェントは相談だけでも利用することができるので、身構える必要はありません。
「こういう職歴の場合、需要が高いおすすめの職種はありますか?」「キャリアアップに繋がる職種は何ですか?」などの質問にも答えてもらえます。
相談だけでも使えるエージェントをまとめたので、転職相談をしたい方はぜひご活用ください。
doda(デューダ)
公式 https://doda.jp/
転職者満足度№1!全国に対応していて、求人の質が高い
マイナビエージェント
公式 https://mynavi-agent.jp/
20~30代で日経企業に転職したい人におすすめ!
リクルートエージェント
公式 https://www.r-agent.com/
20代でキャリアアップを望む人におすすめ!
ただ闇雲にスキルを身に着けても、市場価値は上がらず、望み通りの転職に繋がらないケースはよくあります。
30代や40代になってからの業界チェンジには、心理的なハードルがあります。
「他の業界に行ってもどうせ活躍できない…」と思わないためにも、どんな業界のポジションを取りたいのか明確にしておきましょう。
ここでは、業界を見極めるための方法を解説します。
目指すポジションが熱いかどうかは、需給バランスで決まります。
熱いポジションを知るためには、2つ方法があります。
会社が求人情報をオープンにしているということは、少なくともそのポジションに需要があるということです。
基本的に、積極採用を続けている会社は成長が持続していると考えられます。
求人情報は会社の現在と未来を表しているので、興味がある会社については、本格的に転職を検討する前から求人情報をチェックしておきましょう。
事前の準備が転職活動では大切です!
また、キャリアコンサルタントに直接話を聞くことも、熱いポジションを知るうえでは効率的な手法です。
キャリアコンサルタントと会う前には、職務経歴書を最新の状態に更新しておき、それを端的に話せるようにしておきましょう。
ロジカルに話せれば、優良求人を紹介してもらえる可能性がグッと高まります。
相談する転職エージェントの選び方については、下記記事をあわせてお読みください。
今後熱い業界については、IRの情報をチェックしましょう。
IRとは
IR (Investor Relations: インベスター・リレーションズ)とは、企業が株主や投 資家向けに経営状態や財務状況など投資に必要な情報を提供する活動全般を意味します。
有価証券報告書を見ることで、業界全体の市場規模や今後の伸びしろが分かります。
会社にとって有利な情報が載っているコーポレートサイトだけではなく、投資家向けのリアルな情報を得ることで、伸びる業界を知ることができます。
会社を選ぶ際には、カルチャーが合うかどうかが大切です。
大企業とベンチャー企業でも力を発揮できるかどうかは、相性によって変わります。
・大企業=決められた役割の中できっちりと仕事をするのが好きな人
・ベンチャー企業=役割を超えたところで新しい仕事にチャレンジしていたい人
大企業から転職しないほうがいいと言われるのは、カルチャーがあまりに違うからです。
有名な会社で働くことに価値を置いている人は、転職する時も有名な会社を目指そうとします。
しかし、仕事を会社で選ぶと選択肢がギュッと狭くなるのでその点は注意が必要です。
関連 【3分でわかる】転職の企業研究で失敗しないやり方を全5ステップで解説
今回紹介した『転職2.0』は、最新の転職情報が学べる一冊です。
業界の選び方、会社の見極め方、エージェントの選び方、強みの見つけ方などが網羅されています。
「転職したいけど何がしたいか分からない…」と悩んでしまう人でも、具体的な行動指針を示してくれます。
仕事=我慢と捉えてきた人にとっては、革新的な一冊になるでしょう。
少しでも参考になればうれしいです。それではっ‼
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